
PHPのバージョンが古いと危険?7.4・8.0・8.1・8.2のサポート状況と確認方法
「サーバーからPHPの更新案内が届いた」「WordPressの管理画面に古いPHPを使っていると表示された」。こうしたとき、自社サイトにどんな影響があるのか、すぐに判断するのは難しいものです。
結論からお伝えすると、PHPの公式サポートが終了したバージョンは、通常のセキュリティ更新が提供されないため、継続利用には注意が必要です。 ただし、表示されているバージョンだけで修正の有無を断定せず、サーバー会社が独自のセキュリティ修正を適用しているかも確認しましょう。
この記事では、PHP 7.4・8.0・8.1・8.2などのサポート期限と、バージョン確認から更新までの流れを解説します。
※この記事は2026年11月4日時点のPHP公式情報をもとに作成しています。サポート期間や修正状況は変わることがあるため、作業の前に最新の公式情報と契約先の案内をご確認ください。
PHPとは? WordPressとの関係
PHPは、WebサイトやWebシステムの動作に使われるプログラミング言語です。WordPressもPHPを使って動作しています。
ホームページの見た目に問題がなくても、サーバー上ではPHPが動き続けています。WordPress本体、テーマ、プラグインの更新とは別に、サーバーで利用しているPHPのバージョンや修正状況を確認する必要があります。
WordPress公式は、推奨環境としてPHP 8.3以上を案内しています。ただし、推奨バージョンでも、利用中のテーマやプラグイン、独自の機能が正常に動作するかはサイトごとに確認が必要です。
PHPのバージョン別サポート期限一覧
次はPHP公式によるセキュリティサポート期限です。サーバー会社の独自サポート期間とは異なる場合があります。
| バージョン | PHP公式のセキュリティサポート期限 | 2026年11月4日時点 |
|---|---|---|
| PHP 7.4 | 2022年11月28日 | 終了 |
| PHP 8.0 | 2023年11月26日 | 終了 |
| PHP 8.1 | 2025年12月31日 | 終了 |
| PHP 8.2 | 2026年12月31日 | セキュリティサポート中、終了が近い |
| PHP 8.3 | 2027年12月31日 | セキュリティサポート中 |
| PHP 8.4 | 2028年12月31日 | サポート中 |
| PHP 8.5 | 2029年12月31日 | サポート中 |
「セキュリティサポート中」は、重要なセキュリティ問題に対する修正が提供される期間です。そのバージョンのすべての不具合が直る、またはサイトが完全に安全であることを意味しません。
参考:PHP公式・サポート中のバージョン/PHP公式・サポート終了バージョン
PHPの公式サポートが終了するとどうなる?
PHP公式のサポートが終了すると、その系統に対して通常の公式セキュリティ修正が提供されなくなります。修正されていない問題が残れば、不正アクセスやサイト改ざんなどにつながるおそれがあります。
ただし、サポート終了=必ず感染している、という意味ではありません。 個々のリスクは、使用している環境や設定、サーバー会社の対策によって異なります。
また、サーバー会社やOSの提供元が、古いバージョンに独自のセキュリティ修正を適用していることがあります。修正後も画面のバージョン番号が変わらない場合があるため、番号だけで判断しないことが大切です。
PHP 7.4・8.0・8.1を使っている場合
PHP 7.4・8.0・8.1は、いずれもPHP公式のサポートが終了しています。まずは、契約中のサーバー会社が対象バージョンにどのような修正・独自サポートを提供しているか確認しましょう。
独自修正がある場合も、すべての問題への対応や、今後も無期限に提供されることを意味するわけではありません。サーバー会社の案内とサイトの互換性を確認したうえで、サポート中のPHPへの移行を計画することが大切です。
PHP 7.4.33について詳しくは、PHP 7.4.33の記事をご覧ください。
PHP 8.2を使っている場合
PHP 8.2の公式セキュリティサポートは2026年12月31日までです。現時点でサポート中でも、終了が近いため、適用済みの修正を確認しながら次のバージョンへの移行準備を進めましょう。
8.3と8.4のどちらにすべきかは、サポート期限だけで決められません。サーバーの対応状況、WordPress本体・テーマ・プラグイン・独自コードとの互換性、保守の見通しを確認して選びます。
2026年10月公表の脆弱性は、どのバージョンを確認すべき?
PHP公式は2026年10月21日、Webリクエストを処理するPHP環境に影響する重大な脆弱性2件を公表しました。PHP 8.2.35・8.3.36・8.4.27・8.5.12は、それら2件に対する公式修正を含むリリースです。
旧バージョンについても、PHP側は一部の系統向けに修正を移植するためのソースを提供しており、サーバー会社が独自に修正している場合があります。バージョン表示だけで、この脆弱性への対応済み・未対応を断定せず、提供会社の対象環境と案内を確認してください。
PHP公式はその後、特定の特殊な設定とアプリケーションの組み合わせに関する追加の注意喚起も出しています。実際の対策は利用環境に依存するため、公式情報とサーバー提供元の最新案内を合わせて確認しましょう。
使用中のPHPバージョンを確認する方法
WordPressの管理画面から確認する
管理画面にログインし、「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」→「サーバー」を開くと、PHPバージョンが表示されます。WordPressのバージョンや権限によって、表示が異なる場合があります。
管理画面に入れないときは、サーバーの管理画面を確認するか、契約中のサーバー会社・制作会社へ問い合わせましょう。
サーバー管理画面で確認する
Xserverなどのサーバー管理画面には、PHPの設定画面が用意されている場合があります。複数のサイトを運用している場合は、対象ドメインに適用されているPHPを確認してください。サーバー全体の初期設定とサイトごとの設定が異なることもあります。
バージョンを確認するだけなら、設定の保存・変更は不要です。確認用のphpinfoファイルを公開したままにすると環境情報が第三者に見える可能性があるため、不用意に設置しないようにしましょう。
更新する前に確認したいこと
PHPを切り替えると、古いテーマ・プラグインや独自のプログラムが対応しておらず、画面が表示されない、フォームが動かないなどの不具合が起こることがあります。
次の流れで進めると、影響を確認しながら作業できます。
- 対象サイトのファイルとデータベースのバックアップを取得し、復元方法を確認する
- 利用中のWordPress、テーマ、プラグイン、独自プログラムの対応状況を確認する
- 本番に近いテスト環境で、更新後の表示や機能を確認する
- 問題があれば修正し、復旧手順を用意して本番環境に反映する
- 本番でページ表示、フォーム送信、通知メールの受信などを確認する
バックアップやテスト環境の作り方は、サーバーやサイト構成により異なります。自社での判断が難しい場合は、制作会社やサーバーの管理担当へ相談しましょう。
よくある質問
バージョンが古いと、必ずサイトは改ざんされますか?
必ず改ざんされるわけではありません。一方で、修正されない脆弱性が残っている場合、攻撃のリスクは高まります。適用済み修正とサポート状況を確認し、更新を検討してください。
サーバー会社がパッチを適用していれば、更新しなくてよいですか?
パッチで特定の問題が修正されている場合はあります。ただし、その対象・範囲・提供期間は会社によって異なります。修正の適用状況を確認しつつ、長期的にはサポート中のバージョンへ移行する計画が必要です。
WordPress本体を更新すればPHPも更新されますか?
通常、WordPress本体とサーバー上のPHPは別に管理されます。WordPressを更新してもPHPが自動で更新されるとは限りません。サーバー側の設定や契約内容を確認してください。
PHPは最新バージョンなら何でもよいですか?
新しいバージョンほどサポート期間が長い傾向がありますが、既存サイトが対応しているかの確認が必要です。公開中のサイトでは、互換性をテストしてから、サポート中の適切なバージョンを選びます。
PHPの更新・確認に迷ったら
「使用中のPHPが安全か分からない」「更新したいが、サイトが動かなくならないか心配」という場合は、すぐウェブにご相談ください。
現在の環境やご希望を伺い、必要な確認・更新の範囲をご案内します。対応範囲や費用は、サイトの構成を確認したうえでお見積もりします。
自社サイトの対応、そのままご相談ください
「うちのサイトは関係ある?」という段階からご相談いただけます。PHPのバージョンが分からなくても大丈夫です。作業は、内容と費用にご合意いただいてから始めます。
